先日、ミュンヘンのスタートアップ企業が空飛ぶタクシー「Lilium Jet」が離着陸実験をしました。
初期型離陸試験の様子
The Lilium Jet five seater all-electric air taxi
電動ジェットエンジンを36機搭載しており、複雑な機構を取り入れずに軽量化を実現、エンジンが36機もあるので1つぐらい不具合が起こっても安全に航行出来るそうです。
【世界初】垂直離陸できる二人乗り電動ジェット「Lilium」。未来感がスゴい
この「電動ジェットエンジン」って何奴?電気で羽を回すんだから要するにプロペラなの?
という訳ですこし調べました。
本当にざっくり簡単にいうと、
「高効率なカバー付きのプロペラ」ですね。
僕は「ジェット」って圧縮された気体を打ち出すイメージを勝手に想像していたのですが、調べると特に圧縮されたものでなくても「ノズル等から出る連続した気体や流体の流れ」ということだそうです。
なるほど、連続した流れならジェットなんですね!「ジェット気流」とか「ジェット噴流」とか言いますものね。
<追記>家庭でジェットエンジンを作る方法を書いてみました↓
少し詳しく
<高効率な羽とは>
通常の羽が見える構造、例えば扇風機やヘリコプターのようなプロペラは、回転体をそのまま露出した型で取り付けてあるので利用出来る下方向への風の流れの他に回転体が生み出す外方向の空気の流れも作ってしまいます。
扇風機の横に顔を近づけても風が来ますよね。
要するにヘリコプターなら、航空機としては本来必用な力の他に無駄な力も使っているということです。
電動ジェットはエネルギーを効率良く利用するために、「ダクテッドファン」を採用してあります。
これは、プロペラの周りを覆うカバーを付けることでエネルギーの効率を良くすると同時に静音性まで実現する構造です。
このカバーは「ナセル」と呼ばれ、ナセルは形状を工夫することで周りの空気を巻き込んで更なるエネルギーの効率化を測る事が可能だそうです。
ただし、高速時には邪魔になることもあるそうで、単なるプロペラとするかダクテッドファンとするかは費用対効果など場合によりけりということだそうです。
確かにヘリコプターのでっかいプロペラをカバーで覆うのは想像するだけでも非効率に感じますね。
要するにこの「ダクテッドファン」のことを一般名として「電動ジェット」と呼んでいるようです。
ジェットエンジン型の飛行機のラジコンでは昔から多く採用されているようです。
へー、知らなかった・・・
高効率なダクテッドファンを複数個採用しているので効率良く飛行に必用なエネルギーを必用な方向に出力出来ます。
回転数なのかな?36個のファンをそれぞれ独立して制御できるので、ジェット機のような不快な騒音を低減しているそうです。
そして3重のコンピュータ制御によって完全にコントロールをされているという安全設計。デュアルシステムやデュプレックスシステムのようなものでしょうか?
気になる燃料効率は、高出力のバッテリーでドローンのように予定高度にまで気体を上げたらそこからは通常の飛行機みたいに翼を使って飛行するので飛行時の効率は良いそうです。
これはいろいろ夢を見させてくれます。
<参考>
ラジコン用ダクテッドファン36個買ってドローンの回路使って一人分ぐらいの空飛ぶバイク程度なら自作できないかなー。無理かー(笑
試算、5237円×36個=ファンだけで188,532円かー、そうかー(無理!)