ネット上にWebページなどの情報を公開するにはいくつか方法があります。
大きく分けて3つ。そのなかでも有料無料など分野が別れます。
それぞれのメリットとデメリットを纏めます。
レンタル(Web)サーバー
Webサイト作成に特化したサーバーです。
最近ではHTMLの編集作業ではなくCMSでのブログサイト作成が主になってきて、CMSの大御所WordPress専用のサーバーまであります。
サーバー機能の構築やセキュリティー面は殆どサーバー運用側にお任せできるのでWebページの作成に注力できます。(サイトページのセキュリティー(IDやらパスワードが漏れないようにする対策)は自分で構築する必用があります。)
機能的には「単純にWebページを提供してくれるだけ」ですが、背景にはIPやDNSの管理、OSのやハードの保守など自分で管理するとなると苦労する部分の殆どをお膳立てしてくれています。
反面、Webサイト以外の用途には適しておらず、例えばbotのような自動化プログラム等の利用は考慮されていません。
<無料レンタルサーバー>
無料のレンタルサーバーは、有志の方が個人で運用されているもの、個人で勉強のために運用しているもの、Webページに必ず広告が表示されて運用者に広告収入が得られる構造のもの、有料サービスに促すための無料サービスなどがあります。
利用用途は商用が不可だとか、CGIが使えないなど機能制限のあるものも多く、またサイトの寿命も保証出来ないため(特に個人運用の場合は)「テスト用途」として一時的に使えても長期の運用には適さないものもあります。
<有料レンタルサーバー>
有料レンタルサーバーは料金に応じたサービスが優秀な物が多く、メールアドレスやドメインの付与があります。
長期運用や商用利用であれば間違いなく有料レンタルサーバーを選択すべきでしょう。
↓実際に実績のあるLOLIPOP!を試してみました。
VPS
Webサービス用途以外にもいろいろ使えるコンピュータのレンタルサービスです。
マシンを用意する必用はありません、というかハードを自分で弄る事はできません。
いろいろ使える反面、OSの選択インストールからアップデートやセキュリティー面まで全て自分で構築しないといけません。
Webサイトを構築しようと思うとApache等サーバーソフトのインストールする必用があります。
マシントラブルによる火災の心配も不要です。マシントラブルがあれば専門スタッフによる復旧がお任せできます。
VPSを一言で言えば、サーバーマシンの物理的な環境構築をお膳立てしてくれているサービスです。
格安のVPSも登場していますので自宅サーバーを設置するより結果的に有料VPSの方が安くなる傾向にあります。
あと、VPSの価格に固定IPアドレス(グローバルIPアドレス)まで含まれているのは大きなメリットではないでしょうか?自前で固定IPアドレスを契約するとVPS料金以上になる場合があります。
<無料VPS>
無償で提供されているレンタルサーバーもありますが、結構スパムなどに汚染されていることもあるようです。
また急にサービスの停止になることもあります。
無料でコンピューターを自由に使っていいですよー!なんて、あまり信用してはいけないです。
素晴らしいサービスを提供していたとしてもサーバーが急に停止したり勝手に裏で情報を抜かれていたりしたら洒落になりません。
<有料VPS>
有名なものには「Conoha」や「さくらVPS」などがあります。
安心安全のためにはやはり大手のサイトの運用実績もある有名どころを使うべきだと思います。
特にConohaはコスパが良いです。
ConohaのVPSに実際に申し込んでOSインストールから各種設定まで纏めています↓
自宅サーバー
WebサーバーやVPSのようにハードが見えないということがありません。ハード含め全てを自分で用意する必用があります。
VPSやWebサーバーのように利用規約に沿う必用が無い為サイトの構築もプログラムの稼動範囲も自由自在です。マシンの寿命に係る空調環境、全てにおいて「自己責任」です。
常時稼動させるには停電対策、落雷対策、HDDのバックアップまで自分で考えて行う必用があります。
マシンスペックは思ったように弄る事が可能ですが初期費用に加え、スペックに見合う電気代(部屋の空調管理も含む)や通信環境、マシンの物理的な保守を考慮するとコスパはVPSに劣るとされています。
場合によってはVPSには含まれている「固定IPアドレス」のプロバイダ契約も必用です(若しくはDDNSでドメイン管理が必用です)ので環境を整えるだけで結構高価になります。
マシントラブルの再には専門的な知識が求められ、VPS等と違い自分の知識に全て委ねられます。
<サーバー専用マシン>
安全性を求めるならサーバー専用マシンが安全です。
一見普通のデスクトップマシンのように見えますが、サーバーとしてきちんと保守管理が出来るように作られていますし中の部品もPC用途ではなく耐久性のあるものが使用されているようです。
<中古マシン>
中古マシンを24時間体勢のサーバー化するときに、「停電でも電源落ちずに使えるじゃーん」と安易な気持ちでノートパソコンを利用することは絶対に避けましょう。燃えます!
Laptop explodes in Letchworth office
というかサーバー用途でなくてもリチウムイオンバッテリーって危険なんですけどね。
また電源を入れていないPCから出火したという事例もあるのでデスクトップだからといっても安心できません。原因はホコリだそうですが。
総評
Webサービスだけの用途であるなら自宅サーバーもVPSも無用の長物となるでしょうから断然レンタルWebサーバーを選ぶべきでしょう。
Webサービスだけじゃ物足らず、OSの管理やサーバーアプリの管理、DDNS設定も含め自分でやるとなるとひとまず自宅サーバーで試してみる事をオススメします。
自宅サーバーのテスト用途にはRaspberryPiがオススメです。(一日何百ものアクセスとなるサイトの本格運用には荷が重すぎます)
特にRasperryPi2はコスト面でも電源にしても扱い易いです。
Linuxの勉強には丁度良いです。ワンボードなのでホコリの掃除も簡単です。
上位モデルのPi3は処理能力がすごいけど発熱すごいし2.5A必用なのでスマホの充電器では電源確保が出来ません。
ラズパイや中古PCで一度アプリを自宅サーバーで管理してみて「これは使える!」「24時間常時稼動させたい!」と思えたらVPSに移行する。
という考えで良いのではないでしょうか?というか僕自身がそのように使っています。