3年ほど前からシングルボードコンピューター「RaspberryPi」
を自宅サーバーとして使っていましたが↓(以降ラズパイサーバーと呼ぶ)
レスポンスにやや不満を感じてきたのと、他にもWebサービスを作りたくなったので色々と調べて結局VPSを契約しました。
で、実際VPSを約1年弱使ってみてRaspberryPiからの不満解消点を綴ってみます。(あくまで個人的な意見です)
ラズパイサーバーで不満だと感じた部分とVPSにより解消したこと
「SDカードの寿命」を気にすることから解消
ラズパイサーバーを運用していると必然的にメインのストレージはmicroSDカードになります。
このmicroSDカード、一般的に広く安く出回っているのが書き換え1000回程度とされるTLCチップ採用のものです。
1000回の書き換えって結構少ないんですよね。
寿命は使い方にもよりますが、約2〜3年と言われています。そして突然使えなくなるのが怖いところ。
ドライブレコーダーのように常に上書きする使い方をしているとさらに寿命が短くなります。
SDカードでもさらに高性能な1万回書き換え対応の高耐久性MLCチップのものや、
産業用の10万回書き換え対応したSLCチップ採用のものもありますが、個人用途では価格的にMLCチップがコスパ的にも限界のようですね。僕は安いTLCチップの容量の大きめのものを使っていました。
「外付けHDDから起動させる」という方法もあるようですが、そうなるとHDDの放熱対策等も行なう必用があり面倒そうです。
<参考>
Raspberry PiをUSB(HDD)で起動させる | 純規の暇人趣味ブログ
もちろんHDDにも寿命があるので24時間稼動させるサーバーのストレージはどのみち定期的に交換しないといけません。
VPSはストレージの交換を含めた管理作業をVPS業者にすべて委託しているので気にする必用が無くなりました。
SDカードなのでレスポンスが遅いという不満の解消
SDカードを採用しているラズベリーパイでは、やはり大きな書き込み動作には頻繁に遅延が発生し、どうしてもレスポンスが落ちます。
書き込み速度は各メディアで
- SDカード「クラス10」で約10MB/S
- HDDでは約100~200MB/S
- SSDでは約400~500MB/S
とされています。HDDはSDカードの10倍以上!
ConohaのVPSではストレージ全てHDDより高速なSSD採用なので書き込みが爆速で快適です。
僕は↓の一番安い630円/月プランで今のところ大満足です。
特にラズベリーパイで使っていたWebアプリを同じ感覚でVPSを使うと「爆速」と感じます。
グローバルIPアドレスが変動することが無くなる
ラズパイサーバーに限らず自宅サーバーは変動IPアドレスが一般的でしょう。
変動IPアドレスとドメインを紐付けるにはDDNSの設定が必用になります。
VPSは基本的にIPアドレスが固定なのでDNS側でIPアドレスを1回だけ指定することで以降の設定は必用ありません。
再起動させてもIPアドレスが変更されないのでDDNSが反映されるまでのタイムラグで接続できなくなる時間が出来るなんてことが無くなりました。
メモリ等が増やせないことの解消
ラズベリーパイの場合、
ラズパイ2B+モデルではメモリ1GB固定です。1GBを超えるメモリーを扱う場合、ストレージにSWAP領域を拡張するしかありません。
ストレージがSDカードなのでSWAP領域のアクセスは遅いです。
書き込み速度は、例えばメモリーならDDR3メモリーで約10~20GB/SなのでSDカード10MB/Sの速度じゃそりゃパフォーマンスが目に見えて落ちます。
VPSの場合、メモリ不足になる時はプランの変更をするだけでOK(一部プランを除く)。
プランの変更をしなくてもSWAP領域の拡張場がSSDなので少なくともラズパイより高速で快適に処理できます。(SSDで約400MB/S~500MB/Sぐらいの速度なので40倍以上??)
以上のように、VPSを使うと自宅ラズパイサーバーで感じていたかなりの不満が解消されました。
もちろん人によって、用途によって自宅サーバーの方が適している場合もありますが僕はWebアプリのサーバー用途で概ね満足のいく結果でした。
ちなみに、自宅家電操作をするためのラズパイサーバーは今も元気に稼働しています。
こういう家電操作とかGPIOを自由に使えるのはVPSに勝るラズパイの良い所です。
dreamerdream.hateblo.jp