過去記事にまとめていますが、サポートの終了するCentOS8からの良さそうな移行先が無いとのことで、僕のVPSはひとまずのCentOS Stream 8へシステムを移行していました。
ひとまず延命したものの、CentOS Stream 8 も2024年5月でサポート終了してしまいますのでこれも早めに移行しないといけません。
今の所、CentOS Stream 8 から簡単に移行出来るスクリプトが用意されているのはRocky Linuxだけのようです。
CentOS 8からであればAlma Linuxへも移行できるようですが、Streamには対応していないようです。
RockyLinuxは公式で「バグをも含めて100%の互換性」と謳うほど、RHELとの完全な互換性を強調しているRHELのクローンだそうです。これはCentOSと立ち位置がかなり近いものです。
また、こちらの情報によりますと、
Rocky Linux 8のサポートは2029年5月まで、最新のRocky Linux 9のサポートは2032年5月までと、RockyLinux9にすると+3年の延命が可能になります。
CentOS8からRockyLinux9への直接の移行は出来ないようですが、8→9へのバージョンアップはクリーンインストールしなくても可能となるようです。
しかしまだ日本での情報が少ないので僕は9への移行は様子見をすることにします。
9で大きく変わるのは、
https://computingforgeeks.com/upgrade-to-rocky-linux-9-from-rocky-linux-8/
Python3.9をサポートし、Python3.6→python3.8へ移行とのことなので、古いシステムの場合は不具合が起きる可能性も否めません。
実際、現時点での課題報告は9での報告が大多数ですので今の段階で急いで導入する必要は無いでしょう。
今回はこちらの記事を参考にさせてもらいながらRockyLinuxへ移行しました。
<移行のための公式ドキュメントはコチラ>
Migrating To Rocky Linux - Documentation
この記事でも書かれていますが、必ずバックアップを取った上で自己責任で作業してください。
僕はVPS環境をまるままコピーし、テスト環境として新しくサーバーを作ってRockyLinuxをインストールして検証。問題ないことを確認した上で本番環境へインストールしました。
移行方法
sudo dnf --refresh upgrade
で環境を最新にしてから再起動。
sudo reboot
現時点のバージョンを確認
cat /etc/redhat-release
現在のバージョンは
CentOS Stream release 8
ですね。
こちらの移行スクリプトをダウンロード
curl -O https://raw.githubusercontent.com/rocky-linux/rocky-tools/main/migrate2rocky/migrate2rocky.sh
実行権限を与えます。
sudo chmod +x migrate2rocky.sh
スクリプト実行!
sudo bash migrate2rocky.sh -r
このような青字メッセージが出たら完了!!え?早っ!というイメージです。
バージョンを確認します
cat /etc/redhat-release
Rocky Linux release 8.7 (Green Obsidian)
無事にRockyLinxへ移行されていることが確認できます。
インストール時のログは
cat /var/log/migrate2rocky.log
で確認出来るようですね。
再起動の前にパッケージを最新バージョンにします。
sudo dnf distro-sync -y
移行コマンド実行よりこちらの方が時間が長いです。
完了したら再起動。
sudo reboot
以上で移行完了です。これで2029年5月までの延命できました。
やはりサーバーとしてはCentOSと同様のダウンストリームビルドのOSは安心ですね