株式会社デバイスエージェンシー様から
ラズベリーパイ用のeMMCを提供していただきました。
技術畑で育ってない僕はeMMCという言葉を初めて聞きました。なにそれ?と調べると、要するにフラッシュメモリーの一種で、
- SSDより省エネで省スペース
- 読み書きスピードはSSDには劣るもののmicroSDカードより高速
- 突然の電源遮断でもシステム領域が守られる機能付き
まさに組み込み機器にうってつけのメモリーです。
そして、eMMcはスマホのメモリーとしても多くの実績があるという信頼のおけるメモリーなのだそうです。
>> もう少しだけ詳しく <<
送られてきたのがこちら↓
microSDカードと比較↓
SDカードへの変換アダプターにしっかり刺さります。
ラズパイのケースの上からでも難なく挿せます。
一般的なmicroSDカードが刺せるものであれば充分使えるでしょう。
しかし、このまま起動しようとしても起動しません。
ドライブを調べてみると、中身は空っぽ。そりゃ起動しませんね。
HPを見るとプリインストールとあるので、OSインストール済みかと思っていましたが、試作品らしいので空っぽなのでしょう。
とりあえず、現在使っているRaspberryPiOSをそのままバックアップできないか試してみることにしました。
SD Card Copierでバックアップを実施。
ファイルシステムが構築できません。あれ?逆に言えば、しっかりシステム領域が保護されているということなのでしょうか?残念ながらこの方法で既存のシステムはコピーできないようです。
では、新規インストールは可能でしょうか?
ラズパイのHPからraspi-imagerをインストールして実行。
カードは普通の16GBドライブとして認識されています。
書き込み開始!
動作時の温度はというと、室温12℃の部屋で作業中。
eMMcは25℃台とほんのり温かい程度でした。
無事にインストールできました。
16GBモデルはRaspberry Pi OS Lite がプリインストールと書いてありましたので、フルバージョンはインストール出来るのか疑問に思っていましたが、好きなOSを自分で新規インストール出来るようです。これは嬉しいですね。
再起動時間の比較をしてみます。
比較するのはeMMCからシステムをコピーしたmicroSDカード32GB、クラス10の製品
僅かだけど確かに早い!
起動は僅かな差ですれど、メモリーを使用する動作が多くなるほど差が明確になるでしょう。これは期待できます。
※eMMCとは? もう少しだけ掘り下げて調べてみました。
eMMCの先駆けの技術に「MMC」があり、これは取り外し可能なメモリー(SDカードなど)用に作られた規格の1つで、「eMMC」はそのMMC規格に合わせて作られた後発のメモリー。
名前は「embedded(埋め込み) MultiMediaCard」の略で、その名のとおり、ざっくりMMC規格のメモリーを基板から取り外さず使うように埋め込み式にしたような構造をとります。
つまり、超簡単に言うと「埋込み型のメモリーカード」です。
さらに、eMMCはメモリーだけではなく、書き込みコントローラーも1チップに内蔵した構造を取るため、予期しない電源遮断時でも保護領域の破損が防げる構造になっています。
欠点など、SSDとの違いなど細かいところは下URLを参照にどうぞ。
<参考>
ノートパソコンにはeMMCとSSDストレージのどちらが適している?
このeMMCを採用したラズベリーパイ用eMMCがユニークなのは、取り外しを目的にしたメモリーカードの規格(MMC)を、埋込み型にしたメモリー(eMMC)を、さらに取り出せるようにモジュール化(microSD規格)してあるということです。
まるでトゲアリトゲナシトゲトゲのようですね(笑。
<参考>
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