前回はこちら
今回は実際に作っていきます。
まずは3Dプリンターには必須ともいわれる「スプールホルダー」
いろんな型があるけど、単純にトイレットペーパー方式のものを作る。
このフィラメントのままでもパイプを通せば使えるんだけど、エクストルーダーの為にあまり力を入れずに出力させるためには穴の直径を小さくしてその中にパイプを通す。こだけでかなり抵抗少なくフィラメントを引き出す事が出来る。
穴の直径が33mm、リール直径が163mm、パイプが直径1cmを使う予定なのでこれに合わせて作成していく。
まず、直径50mm、厚さ2mmで円柱を作成する。
次に穴の33mmに入る大きさのホルダーなので-1mmの余裕を見て直径32mm、20mmの円柱を作成し、原点位置をYを10mmに配置する。
表示をソリッドにするとスプールホルダーの大体の型が見えて来た。
次にホルダーの肉厚を2mm程度にして他は除去したいので直径30mmの穴を空ける。
穴を空けるためには穴の大きさの円柱を用意する。ドリルの刃を作るようなものだ。
強度も持たせたいのでY軸を12mmに配置しておく。これで根元が少し丈夫になる。
次に鉄棒の直径1cmに合わせて穴を空ける。
穴開け用の11mmの円柱を用意する。長さは適当に50mm程度
これで準備OK!
あとは加工するだけ。
最初に作った円柱を選択しておいて、スパナマークのモディファイアーというツールを選択する。
その中のブーリアンを選択。
どのオブジェクトとブーリアンを行うのか?という選択で2番目に作ったオブジェクトを選択。
すると最初の物体が初期値の重複に合わせて変形するので、演算方法の「統合」を選択する。
すると最初のオブジェクトが2番目のオブジェクトと合体する。
これでスプールホルダーの型オブジェクトが完成した。
2番目のオブジェクトはそのまま変形していない。
邪魔なので削除しておく。
次に穴開けをしていく。
同じようにブーリアンを選択して、3番目に作成したオブジェクトを選択、今度は「差分」を選択すると穴開けが出来る。
同じ要領で4番目に作成したオブジェクトで穴開けする。
要らない物体を削除して、ワイヤーフレームモードからソリッドモードに変更するとちゃんとスプールホルダーが形成されている。
同じ要領で、立方体を2つ作ってブーリアンで統合
ホルダーに統合させるとホルダーをしっかり固定するための輪ゴム掛けが完成。
ちゃんと1センチパイプを通して干渉しないかも確認しておく。
完成!
要約するとこうだ。
- 素材を準備して
- 素材同士を繋ぐ
- 加工用のドリルを準備して
- 素材を切り出す
- 細々と細工を施す
あとは
ファイル→エクスポート→プリンタが対応しているstlかobj形式でエクスポートする。
Slic3rで開くとちゃんと展開出来てる。
どうだろう。
1からデザインするのではなく、円柱や立方体をブーリアンで組み合わせて作っていくのは以外と簡単だったと思う。
しかし、ブーリアンは頂点の配置によってはおかしくなったり組み合わせによってエラーが出たりするので単純なオブジェクトの組み合わせなら大丈夫だろうが複雑なオブジェクトになると多少工夫が必要になる。
なお、今回はオブジェクト同士の接合はブーリアンで「統合」としたが、統合しなくても重なっている部分は1つの物体としてスライサーソフトが接合してくれる場合もある(スライサーソフトによる)
Blenderの記事はとりあえずデータ作成が完了したので今回で終了。
気が向いたら(珍しい使い方を覚えたら)また掲載するかもしれない。
追記:2018/1/16
気が向いたので④を書いた。
3Dプリンターの購入にお悩みならコチラを参考にどうぞ