前回は3Dスキャナソフト「FreeLSS」をラズパイにインストールしてブラウザで挙動を確かめました。
今回はFreeLSSの回路を構成します。
FreeLSS: The Free 3D Printable Laser Scanning System For the Raspberry Pi
公開されている回路は以下の通り
モータードライバとトランジスタアレイ、その他レーザーの出力調整や回路保護用コンデンサからなる簡単な回路です。
ラズパイ側のGPIO回路は
18、22、27がステッピングモータ制御用
17、23がレーザー制御用
以上です。
もし、「ステッピグモーターとは何ぞや?」とおもわれましたら、コチラの記事を参考にしてみてください。↓
さて、ラズパイではGPIO番号で読みますが、freelssはWiringpiというパッケージを利用しているのでfreelssの設定時にはWiringpiの番号が必用です。
GPIOの番号とWiringpiとのピン番号が異なることに注意です!
freelssが起動しているということは依存パッケージのWiringpiもインストールされているので、コマンド
gpio readall
を実行することで確認できます。
GPIO18:WiringPi1
GPIO22:WiringPi3
GPIO27:WiringPi2
レーザー制御用
GPIO17:WiringPi0
GPIO23:WiringPi4
です。
これに合わせてブラウザからfreelssのピンを設定しましょう。
ピンの設定はSettingsメニューのSetup項目です。
LightingPinは解りませんが、被らないようにセットしましょう。
多分ですが照明の制御が出来るのでしょう。
ブレッドボードにテスト回路を組んで実験(スキャン実行)したのがこちらです。
レーザー照射(LED)とモーター回転が確認できます。
やはりギアードモーターだと1/16ステップモード(1920ステップで1回転)でも精度が悪い気がします・・・
とりあえずソフトも無事に動くことは解ったのでユニバーサル基盤に回路を組んで実験しました。(「部品選択がテキトーすぎるだろ!」というツッコミが聞こえてきそうです。はい、手元にあったものでテキトーに組んでます。ICソケットなんて割ってぶち込んでますw 真面目な方は公開データ通りに組んでくださいね。)
モーターとモータードライバーだけはコネクターで簡単に変更出来る仕様にしました。その他は基盤に直付けです。
レーザーモジュールは車用の激安ラインレーザーテールライト、これならマウンターが最初から付いているので取り付けが楽ですし12V直付け仕様なので抵抗も要らないでしょう(たぶん)。
レーザーの制御も手元にあったトランジスタC1815を使ってダートリン接続しています。<参考>ダーリントントランジスタ
一応、ソフトで照明の制御も出来るようなので、レーザー2と照明用に3セット回路を組みました。
本当はFreeLSSの回路図ではULN2003Aというトランジスタアレイが使われています。このようなもの↓
モータードライバはお買い得なA4988互換品
電源としているのは昔分解した古いCD-RWドライブ
中身はUSB=IDE内蔵ドライブのを変換しているだけなので、丁度12Vと5VのIDE電源端子があるので今回の用途にはピッタリ!中にラズパイとか収まりそうだし。
ドライブの消費電力は平均13W最大22Wと書いてありました。ラズパイ2なら消費電力4.5Wで、あとはまあ計算してませんがなんとなく余裕でしょう。
ということで実際にこんな感じで動作しました。フルステップモード(3°)なので回転角はメチャ荒い!
テストで得られたSTLファイルはこんなもの。ぐちゃー
まあ適当にカメラの画像を拾って処理しただけなので当然ですね。
ちゃんとモーターとレーザーとカメラが動いてSTLファイルデータで取得できることが解ったので回路はひとまずこれでOKです。
次は、組み立てます。工作は実はこの筐体を作るというのが一番の手間だったりします。