前回の実戦では、作った勢いのまま低温調理をして失敗してしまいました。
しかし失敗は成功の元といいます。
今回はのハード、ソフト共に改良したバージョンでトライです。
前回は鹿肉でしたが、今回は同じくジビエの代表格である猪肉を調理することにします。
加熱時間は前回と同じ2時間半です。
調理はしょうゆとみりんと砂糖に浸けて低温調理器にポイッとするだけ。
今回はきちんと水温を取得させるべく、自作の温度計も空いてるスペースに一緒に入れます。
スタートさせて待つ事約3時間(加熱時間も含め)
気になる温度変化は?
おおっ!!これもうカンペキな65℃キープでしょ!ヒーター(赤線)も実に細かく制御されているようです。
65℃に達してからは±0.2℃以内に収まっています。やはり炊飯器は元々の保温能力がスバラシイので選択肢としては大正解なようです!
3合炊きという容量の少なさに加え蓋があるので温水を対流させずとも温度があまり上下せずイイ感じにキープされるようです。蓋を開けた途端に温度が下がり始めます。
63℃辺から伸びが悪くなっていますが、肉を入れない場合はこういうグラフになりましたから、おそらく冷蔵庫に入れていた肉の温度が最後の温度変化に影響を与えているのだろうと予想されます。
そしてタイマーで時間になったら自動終了!
見事に「コンプリー????」あれ?
「Complete」のはずが「Comlete」になってますやんっ!これも後でコードを直すことにしましょう。
表示には問題があっても肉は問題無く出来上がっていますから!
ぱかっ!
こんな感じにゆであがりました。
少し焼き目を付けましょう。
あー!もうなんか美味しそうです!
切ってみました。
うおっ!これだよこれ!
鹿肉の場合は鉄分が多いのでもっと赤っぽくなりますが、猪肉はこんな色なんですね〜。
<食感レポート>
水分が飛ばず、しっとりプリプリです。
結構分厚く切ったんだけどすごーく軟らかい!
見事に猪肉チャーシューが出来上がりました!
うまくいったのでこの低温調理器を最後まで完成させます。
基盤を入れる箱は3Dプリンターでサクっと作ります。
基盤のサイズとボタンの位置をキッチリ測ってBlenderでブーリアン演算させると基盤を上からスッポリ入れる筐体モデルがたちまち出来上がります!
じゃじゃーん!完成!
これで多少の水がかかっても大丈夫ですね。
適当にボタン配置した基盤に合わせて本体が作れちゃうので3Dプリンターって本当に楽なの。(電源横のボタンの機能は今のところ無し)
下からWi-Fiドングルが挿せるのでプログラムの改変も温度取得もワイヤレスで行なえます。
Webサーバー立ち上げたらスマホで管理もできます!(たぶんしないけど)
で、チャーシューが美味すぎたので完成後に二度目の猪肉チャーシュ〜!
これも脂がしっかりのってて美味そう!ぷりぷりっ
同じ温度と時間で調理しても肉の部位によって色味が変わるようですね。
(後に判明したことですが、どうやらスジの部分の色がピンクっぽくなるようです。スジは6時間程度維持すると噛み切れる範囲で軟らかくなってきて、さらに追加でフライパンで焼くと本来のスジ肉の硬さになってしまいます。)
脂たっぷりなのに猪肉の脂が豚肉の脂よりしつこく無いことにビックリしました。
全14回に分けて長くなりましたが、今回の低温調理器の自作ブログは今回で終了となります。
<第1回↓>
ここまで低温調理器を作ってきましたが、僕は家にあった材料、廃材だけで作れましたので今回の工作費用は追加費用0円で完成しました。
しかしラズパイ等を1から購入して作るとなると、結局安い低温調理器ぐらい買えちゃいますので「猪肉チャーシュー美味そう!今すぐ低温調理器使ってみたい!」と思われた方は素直にAmazonから確実に動く保証のある低温調理器を購入されることをお勧めしておきます(笑)。
<参考>ラズパイzeroのスターターキット
<参考>低温調理器
最後に、電子工作をされる方には是非是非3Dプリンターをお勧めしておきます。
筐体の作成が本っ当に楽ですから!