少し前からプリンターの廃材を使った自作のCNCマシンを作る構想を抱いて少しずつ実験しています。
本当に気が向いたら少しずつパーツを作っては分解の繰り返しなので全く完成の目処は経っていません。(完成しないかもしれません)
<Z軸の実験の様子ムービー>
このレールに採用していたのが、超単純なパーツ(青)をレール(紫)に挟み込むだけという構造。
一般的な家庭用プリンター、3Dプリンター、プロッタを分解してみてもこの単純な構造が多いです。
滑りはグリスに頼る構造で、シンプルで良いんだけど締め付けすぎると動かなくなるし、かといって緩いとガタガタするという難点があるんです。使っていると徐々に劣化してくるのも問題ですね。
水平のスライド機構をもっと軽く精度良く出来ないものか?
と調べると、レールには「ベアリング」を使うのが良いらしい。
ベアリングは一時期流行ったハンドスピナーでもお馴染みのこんなもの↓
構造は二個の円の間にボールが入っていてスムーズに回転するというものです。
これをそのままレールに採用する場合もあるけど、レールの周囲に取り付けるとサイズがゴツくなってしまいます。
レールに使用するなら、用途にピッタリの「リニアボールベアリング」という部品があります↓
これ、構造がすごく複雑で
レール(紫)に対してボール(黄色)が転がるように配置されていてスライドするごとにボールが内部でころころ転がる機構になってます。
構造的には丈夫になるしスライドも綺麗ですごい良いのでデルタ型の3DプリンターやCNCマシンでも採用されていることが多いんだけど問題は、レールの径が違うと付けられないということです。
こういう構造3Dプリンターで作れたらいいのに、と思って検索してみますと!
あるんですねー!!スゴイ!
3Dプリンターで作れるなら好きな直径のレールが使えます!
だけど、求めているものはもっと薄くて単純な構造です。
丈夫さそこそこで薄く綺麗にスライド出来るものは無いでしょうか?
思いつくのが
ボール(黄色)をイイ感じに挟み込んだだけの構造
これ、ボールが中で転がってくれたらいいんですけど、本体とボールの接地面が大きいから回らないだろうし、最終的にボールが削れますよね?
じゃあ、接地面を小さくしちゃえば?という構想
ローテーションしないタイプのボールベアリングです。
まあまあ、回るかもしれないし回らないかもしれない。という感じですね。
樹脂(青)に対して金属(紫)の抵抗を考えると、やはり「あまり回る気がしない」という感じです。
じゃあじゃあ、金属と金属の抵抗で金属と樹脂に接する部分が回る程度の抵抗を加えることが出来る(もう何を言っているかわからない)構造を考えました。
はい、横からの断面図は意味不明ですね。
縦からみるとこんな感じ、水色の部分でボールを浮かせている構造です。
これなら金属と樹脂の接地面を減らして、尚かつボールの回転軸に近い部分が樹脂に接するので外周の金属同士の摩擦だけでもボールは回る気がします。
気がするってだけでパーツを実際に作って実験出来るのが3Dプリンタの良いところ。
ということでこの構造で一度実験してみることにします。
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