消毒用アルコールの代用としてお酒を蒸留する方法を以前の記事でご紹介していました↓
このたび、薬局でこのような飲用不可とした元から高濃度のエタノールとして製造されたお酒を発見しましたので試しに購入してみました。
こちらは、焼酎蔵である「西酒造」というメーカーが出しているお酒です。
<西酒造のホームページ>
こちらのページの注意書きにも「手指消毒に使用し・・・」と書かれています。
何故、器具の消毒について書かれていないのでしょうか?
臭いはアルコールの臭いというよりは、日本酒のようなお酒の臭いです。
乾くと無臭になるので気にはなりませんが、もし他人が後から入ってきたらこっそり飲酒していたのかと勘違いされそうです。
手指消毒に使うと普通のエタノール消毒液よりシットリしている感じがあります。
アルコール消毒で傷ついた手にも滲みない感じで手には優しそうです。
今回、少し簡単な実験をしました。
こちらが手指消毒と機具消毒用途に用いられる消毒用エタノールです。
パッケージには「手指・皮膚、医療機器の消毒に」と記載されています。
アルコール濃度は 76.9~81.4 vol%のものです。
対して、今回購入したもののパッケージには「手指消毒に使用することが可能です。」と書かれていますが、機具消毒については触れられていません。
アルコール濃度は70%
今回はこのような実験器具を作って実験しました。
この実験器具の複数の小さな穴に1滴ずつアルコールを垂らして揮発性と蒸発後の残留物を確認します。(元々ブログに上げる予定が無かった実験でしたので、少し時間が経過してした写真です)
赤色で囲んだ部分にSPIRITS70、青色で囲んだ部分には消毒用エタノールを入れています。
時間の経過と共にアルコール分が揮発していきます。
やはり消毒用エタノールの方が濃度が濃い分早いようです。
しかし、SPRITS70が完全に揮発しているのか非常に解りにくかったのでこのまま丸一日放置しました。
完全にアルコール分が揮発したもの↓
なんと、SPRITS70には残留物があります。
これが手がシットリする正体です。
この残留物が何かは解りませんが、器具などに付着したらそのまま残留物として残りますので、もし細菌やバクテリア等の栄養源になるものであれば(糖分など)あまり多用するのは望ましくありませんね。
ということで、用途は限られますが手指消毒に限ってはとてもオススメできますので今回はこちらをご紹介させていただきました。