以前からロボットアームに興味が出て来てそのための減速機をいろいろ調べて実験していましたが、現時点ではあまり満足な減速機は出来ていません。
今回はロボットアームの先端部分のロボットハンドだけを普通のギアを使って作りました。
<動作の様子>
まず実験として動いてくれたので、備忘録として残す事にしました。
また何方かのお役に立てましたら幸いです。
今回使用ているフィラメントはこちら、eSUNのPLA+の「赤銅色」です。
こちらのeSUNのフィラメントは以前に紹介していましたが、かなり使いやすくて気に入りましたので今回は色違いをリピート購入です。
赤銅色という色を知らなかったのですが販売ページの画像で見るより実際に見ると落ち着いたシックな赤色なので結構気に入りました。
今回作ったロボットハンドのサイズはこのぐらいです。横幅12センチ強というところでしょうか?
使用モーターはAmazonで「ミニモーター」として売られている安いモーターです。
僕はDVDドライブから取り出したモーターなので詳細不明ですがどうやらサイズ的には同じものです。
定格5V仕様だそうですが、ロボットハンドでは12Vで動かしています。
ロボットハンドの先端なので出来るだけ軽いモーターで動かしたかったのですが、結局減速機で本体が重くなっているので素直にサーボモーターを使った方が良かったのかもしれません。
ですが、せっかく設計したのでこれをベースに改良してより軽くより使えるようにしたいと意気込んでいます。
データ
データは.stlファイルで纏めています。
<Googleドライブ>
データはBlenderで作成しています。
組立
使用ネジは全てM3ネジ(殆ど30mm)
モーターギアは一番小さいギアを入れます。
ただ、潤滑剤を他のギアに塗布して使っているうちに滑ってしまうようなのでナイロンやビニール等を軸の間に挟んだ方が良さそうです。
細い軸にしっかりと止めるにはPLAだけだと難しいように思います。
メインになるギアは5枚あり、それぞれが1/5で減速するので最終的に減速比は1/3125になります。
非力で高回転なモーターなので最低限物を掴むにはこれぐらい減速は必要なようです。
パワー的にはスピードを犠牲にしてもう一段足しても良いぐらいです。
ギアは「gires_main_01〜06」まで下から順番に重なるように、またセパレーターを間に挟みながら組み立てます。
同じ減速機ですが上段になるほど圧力が強くなるので厚くなるよう設計しています。
最終段は3㎝の同じギアを合わせます。
ハンドを開閉するためのM3ネジをギア内側から飛び出させて左右対称の同じ角度になるようにセットします。
外の支柱は2個イチです。3Dプリンターで出力しやすいよう分割しています。
微妙に切れ目がある方が根元になるのですが、どちらでも良さそうです。
可動部分のパーツが細すぎるは今後の改良点として挙げておきます。
可動部分には全てM3ネジのワッシャを入れておきます。
ワッシャが無いと本体との摩擦でスムーズに動きません。
ハンド開閉用のネジ部分にスペーサーを入れます。
ハンドの動力部分をこの向きで組みます。
このように上下左右対称になるように組みます。
先端クリップ部分も同じように上下左右対称にネジで固定したら完成です。
先端部分に滑り止めのゴムを付けるとより実用的です。
今後の改良予定
- 稼動部をもう少し太く補強する
- 先端クリップ部分は本体の高さより1ミリ小さく設計していたがその必要はないので辞める
- ネジを強く締め上げるとギアが硬くなるのでもう少し遊びを多く作る
- ギア自体に思ったほど負荷がかからないことが解ったのでギアをもっと薄くする
- もう一段減速させる
- 角度センサー用のボリュームを取り付ける
今回は以上です。
<続き>