今回CuboRex社のCuBaseを利用して、「誰でも簡単にコントロール出来ること」をコンセプトに農業用運搬車を作りました。
本体重量バッテリーを含めて13Kgにもなりましたが、CuBaseの剛性が凄いので積載重量もかなりあります。
一般的に、機械のコントローラーと言えばこのように指で操作するものが多いですが、
問題は、農業をしていると必然的に手が汚れるんですよね。
汚れた手で精密な機械で出来たコントローラーを操作すると、コントローラーの故障に繋がりかねません。
そして、操作が面倒です。
「自動追尾」も考えましたが、「ちょっとトイレ」とか「ちょっと道具持ってこよう」と思った時にはこれもまた少し機械を操作しないといけません。
ましてや、老若男女問わずに機械操作を教える・覚えるというのはそもそも難しいことです。
もっと直感的に操作したいな。
そこで思いついたのが↓
「犬の散歩」のようにリードでコントロールすれば良いんじゃない?
ということです。
これなら手が汚れていてもリードを引っ張るだけですし、リードを離せばどこに行ってもその場で留まっていてくれます。
要するに昔からある牛を使った運搬方法と同じなので、ハイテクなのか?ローテクなのか?と問われると難しいですが確実に直感的に操作することが出来ます。
利用すべきはジョイコン↓
これを逆さまに向けてリードを繋げば簡単!
なのですが、今回は屋外での使用を想定して「出来るだけ砂塵で故障し辛い機構」を目指してセンサー自体から自作することにしました。
センサーの構造を図解するとこのようになります↓
図は1軸ですが、同じように90度公差させてLEDをもう一対作ることで2軸のセンサ
になります。
要するに、光学式のジョイコンです。
LEDの放つ光を軸に設置した反射面に反射させることによってフォトトランジスタを反応させて、電圧のアナログ値をArduinoで読む。
という仕様です。
光学式にすることによって水や砂塵による接触子の接触不良や摩耗を心配することが無くなります。
実際に作ったのがコチラ↓
センターのボールに貼った紙がLEDの光を反射させます。
今回はLED4つ使いましたが、プログラムを組んでみるとLEDはXY軸の2つでもしっかり反応しているので2つでも良かったようです。
<センサーが動作している様子>
これに、モーターコントロール機能を加えます。
コントロール基板は過去作品のもの↓
をほとんどそのままプログラムだけ書き変えて流用しています。
バッテリーも過去作品↓
を使って簡単にマウント出来るようにしました。
バッテリー、コントローラー、制御基板を本体前面に配置しました。
モータードライバーは負荷がかかると発熱するためヒートシンクを設けました。
<コントロール部全容>
コントローラー類の配置と、CuBaseを留めている金具は百均のものです。
この
出来上がった本体をベースに、
筋かい金具
平金具
で台座をこのように組みました↓
筋かい金具で四隅の大きさを決めたら平金具に穴を開けてネジで固定するだけ。
安いし簡単!これで完成です。
実際にカゴを載せて走らせてみます。
<実走行>
良い点は、直感で操作することが出来る点、凸凹道をしっかり走る点です。
惜しい点は、平坦な道ではちょっとスピードが遅く感じることです。
今回の報告は以上です。
<追記>
スピード改善のために、ハイパワーモーターを採用することにしました。