DreamerDreamのブログ

夢想家の夢です。〜揚げたてのモヤっとしたものをラフレシアと共に〜

サイクロ減速機の実験 耐久性はどのぐらいあるのか? 自己崩壊させてみた

 前回、3Dプリンターでサイクロ減速機の機構を作って実際に動かしてみました。

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今回はこの減速機を3段にして減速1/1000にしました。

3Dプリンターパーツをネジで組んだだけですが、見た目は格好良いでしょ?

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見た目だけは良いんですよ。

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動作させた様子↓


3Dプリンターで3段のサイクロ減速機を作ってみた

 

うん、まあこんな物ですね。

精度は悪いしパワーも出てません。ピンをバシバシ叩いているような音が出ていますが、おそらくその音が大きなエネルギーロス部分ですね。

多段式にすればその分だけロスが大きくなるのかもしれません。

本当はベアリングなどを入れてピンをコロコロ転がるように移動させるのが理想です。

次作るときは外歯も回転運動するようにしてみます。

 

ところで、サイクロ減速機の面接触で動いているものなので耐久性は気になりますよね。

 

そこで、こんな実験をしてみました。

 

僕の作ったこの減速機はベアリングを一切使っていない部品同士の滑り運動をしていますので、外歯車であるネジ部分には常に回転運動が加わっています。

ですから、ネジを少し緩めると簡単にネジが回って自己崩壊が始まります。

 

今回、自己崩壊をしている様子を撮影しました。

どこまで崩壊したら減速機能が成り立たなくなるのか?という実験です。


サイクロ減速機を出力が停止するまで崩壊させてみた

 

結果として、かなりボロボロになりながらも機能しています。

 

外歯車であるピンがどんどん抜けいているにも係らず機能しているのが実に面白いですね。

最終的にピンが3本抜けたところで止まりましたが、通常のギアの点接触であれば1つでも歯が欠けると致命的ですがこの減速機は面接触なので多少の破損でも耐えられるようです。

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サイクロ減速機、こいつはなかなか奥が深そうです。

 

<続>

もしかして、偏心量が多いからエネルギーロスになってるんじゃないの?

ということで、0.5mmにして実験してみました↓

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サイクロ減速機をBlenderでモデリングして3Dプリンターで作ってみた サイクロ減速機って多段式に出来るのかも?という実験

色々なギア

3Dプリンターでギアを作れるようになると工作の幅と夢が広がります。


いろいろな歯車【平歯車 内歯車 遊星歯車 かさ歯車 ラックギア 変速歯車】models of gears

 

こういったギアを3Dプリンターで簡単に作るにはこちらのサイト↓

Gear Model For 3D Printer

が便利なので僕もこちらをよく利用させていただいております。

 

ここ最近、ロボットアームの作成に興味が出て来て試作をしているのですが、こういったロボットアームには減速機が必須です。


ロボットアームの試作

ギヤードモーターやサーボモーターといった減速機内蔵のモーターもありますが、折角なので(なにがだ?)自分の使いやすい減速機自体を作れるものなら作ってみたいと考えています。

何より「手持ちのモーターで費用をかけずに作りたい!」のです。

 

前述のサイトでウォームギアというモデルを使うと減速率の高いパワーのある減速機が比較的簡単に作れるのですが、ウォームギアは逆入力(アーム側を動かしてモーターを動かすこと)が出来ません。

 

そこで、いろいろな減速機を調べているうちに「サイクロ減速機」というものを発見しました。

 

 

サイクロ減速機とは

百聞は一見にしかず。


アクリル組み立てキット「サイクロ減速機」

中心の片寄った軸で中のギアを外のギアに押し付けることによって中のギアを回すという仕組み。

しかもこの仕組みだと1枚歯差で高効率な減速が実現出来るそうです。

そして逆入力も可能なのです。

 

なるほど!そうすると普通のギアでも1枚歯の差で差分だけギアが回るということですから、例えば1/100にしようと思うと「外歯が100、内歯が99のギアを作ってゴリゴリ回せば簡単じゃない!」簡単!簡単!と思うじゃないですか?

 

実際に70歯程度で1枚歯差で作ってみたギアがコチラ(内歯は厚さ0.5mmの試験出力なので中には入っていません)↓

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はい、ギアの形状が他のギアと重なってしまうので回るどころか内歯車が中に入りません。

 

ギリギリ入る範囲を狙ってみましたが結局遊星歯車のようなちっちゃいギアにしかならず、内歯の先端を切ることで1/10程度に収めることに成功したギアがコチラです↓

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これを実際に回してみたのですが・・・

 

回るには回るのですが、これがとんでもなく煩いのです。

ギアの先端を切っているので噛み合わせも良く無くてたまに滑るし、中心の偏心体が大きくなるので出力用のピン穴のサイズとギア全体のサイズも必然的に大きくなってしまいます。

 

そして、このような機構を「内接式遊星歯車」と呼ぶようで、サイクロ減速機では無いそうです。

 

サイクロ減速機とは、「エピトロコイド平行曲線と円弧歯車を採用して、且つ同時噛み合わせを持つ減速機」のことだそうです。

「サイクロ減速機」自体も商品名だとかなんとか・・・

<参考リンク>

住友重機械工業(株)|住友重機械工業(株)|SUMITOMO|デジアナEカタログ|メカトロネット

 

非工業系の僕には上の用語がサッパリ解りませんが、要するに円弧を描くように内歯車と外歯車が常に接しているような複雑な機構ということ(?)だそうです。

 

へえ、じゃあ素人工作じゃ無理か・・・

と思っていましたが3Dプリンターで作っている方を発見してしまいました!


3Dプリンタでサイクロ減速機を作ってみた。

 

意外と素人工作でも出来るのか?

これは是非作らねば!

 

という変な使命感に燃えて円弧歯車とか何も解らないまま強引に作って実験してみたのがコチラ↓


二段式のサイクロ減速機を作って実験してみた

動きました!

とりあえず動いたことに感動しました。

 

動画の冒頭で「2段式」としていますが、一般的に工業用途で使われているものは2枚歯式のものが多いようです↓


Varitron Cyclo Drive

これは偏心のバランスを取るためのものか、或いはバックラッシュを抑えるためのものと勝手に思っているのですが(実際のところ知りません)、2枚の歯とも同じタイミングで動くのでこれらは1段の2枚歯仕様です。

 

今回はモデリングをしながら、「あれ?これって簡単な機構で多段式に出来るんじゃないの?」という疑問が湧き、調べましたが多段式に関しては何も解らなかったことから動画のような実験をするという経緯となりました。

 

効率を良くしようと思うとベアリングを沢山使って滑り運動を転がり運動に変える必要があるそうなのですが、そこまで多くは求めていないため今回は「2段式が出来た」という実験結果だけ記しておくことにします。

 

 

 

Blenderで作る方法

素人が実際に無理矢理作った方法を備忘録として残しておきます。

※エピトロコイド平行曲線などという高等技術は扱っていませんので、厳密にはサイクロ減速機と同じではありません。

Fusion360にはこのような歯車を計算するスクリプトが存在するようなのですが、残念ながらBlenderには無いようです。

公開されているモデルも発見出来ませんでした。

そこで、このような力技な方法で作成しましたという備忘録と作ったstlファイルを残しておきます。

 

 

直径6cmの円盤に直径5mmの外ギア用の円柱を配置

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外ギアをスピンさせて10こ複製します。

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中心を原点に合わせて10カ所綺麗に配置します。

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次に内歯ですが、このようにガッツリ丸い刃にしてしまうと偏心が大きくなるので

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ある程度の厚さにします。(5mm程度)

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今度はスピンで9個ピンを原点に合わせて配置します。

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外歯と重なる部分があるので中心をギリギリ重ならない程度に軸を移動させます。

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このぐらいギリギリ重ならない程度まで詰めます(Y:-1.38)この数値を覚えておきます。

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原点を重心にして外歯を18度

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内歯を20度回転させます。

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今度は外歯にしっかり重なるように円柱を配置して、

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同じようにスピンで9個複製、Y軸を先ほど覚えた数値(-1.38)に合わせます。

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これが内歯の削る部分です。

 

出来たら原点を重心にして全ての全てのオブジェの配置を原点(X:0,Y:0)にします。

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原点に円柱を配置して先ほど作った9個の円柱に重なるようにサイズ調整します。

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ブーリアン演算で後で作った円柱分を削ります。

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ブーリアン演算で先に作った円柱分を一体化します。

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これで内歯車は完成です。

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出力用ピンの穴サイズは、ピンの直径+偏心の量×2です。

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コロコロ転がしてピンを回転させて重ならなければOKです。

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ベアリング代わりのリングとか適当に作って完成です。

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とりあえず実験用に作ったstlファイルは公開しておきます。

必要な方はご自由にお使いください。

<GoogleDrive>

CycloGireTestParts - Google ドライブ

 

ネジはM3の3cmのものを使っています。

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今回は以上です。

 

Amazonでもロボットアーム売ってるけど、やっぱり高いよね。 

 

 

 <続>

3段のサイクロ減速機を組み上げました↓

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PiTFTのセットアップ方法 タッチパネルの回転が出来ないですと?

以前にPiTFTのセットアップをしていたんだけど、どうやら現在ウェブ上のシェルコードで設定するようになっているらしく、以前のリンクが切れていたので再掲載です。 

 

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僕の持っているPiTFTはこの型のもの3.5inchのタッチスクリーンタイプ

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<公式HP>

https://learn.adafruit.com/running-opengl-based-games-and-emulators-on-adafruit-pitft-displays/pitft-setup

 

 

公式HPによりますと、以下リンクからシェルスクリプトをダウンロードして実行するとシェルによる対話形式でインストール出来るとのことです。

 

ダウンロード

curl https://raw.githubusercontent.com/adafruit/Raspberry-Pi-Installer-Scripts/master/pitft-fbcp.sh >pitft-fbcp.sh

 

実行

sudo bash pitft-fbcp.sh

 

 

すんなりインストール出来るのか?と思いきや、どうやらタッチスクリーンと画面との角度が合わなくて試行錯誤しました。

 

画面がちっちゃかったり

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色が出てなかったり

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何度も色々なパターンを試してみて一番しっくり動いた結果を以下に備忘録として残しておきます。

 

<試行錯誤メモ>

1(Nomal)-3(180):(→)-(←)

2(90)-1(0):(↑)-(←)

1(Nomal)-1(0):(←)-(←)

1(Nomal)-2(90):(↑)-(←)

1(Nomal)-4(270):(↓)-(←)

2(90)4(270):(←)-(←) 


Adafruitのタッチパネル液晶ディスプレイPiTFTの設定メモ

 

<解ったこと>

タッチパネルの方向は縦向き限定になる。

ディスプレイを合わすには、90度回転させた解像度で表示させてから、逆に−90度(270度)回転させた画像を出すという必要があるみたい。

 

<対話シェルの設定の流れ>

CONTINUE? [y/N] y

Select project:
1. PiGRRL 2
2. Pocket PiGRRL
3. PiGRRL Zero
4. Cupcade (horizontal screen)
5. Cupcade (vertical screen)
6. Configure options manually

SELECT 1-6: 6

Select display type:
1. PiTFT 2.2" HAT
2. PiTFT / PiTFT Plus resistive 2.4-3.2"
3. PiTFT / PiTFT Plus 2.8" capacitive
4. PiTFT / PiTFT Plus 3.5"

SELECT 1-4: 4

HDMI rotation:
1. Normal (landscape)
2. 90° clockwise (portrait)
3. 180° (landscape)
4. 90° counterclockwise (portrait)

SELECT 1-4: 2

TFT (MADCTL) rotation:
1. 0
2. 90
3. 180
4. 270

SELECT 1-4: 4

Device: pitft35-resistive
HDMI framebuffer rotate: 1
TFT MADCTL rotate: 270

CONTINUE? [y/N] y

Starting installation...

(割愛)


Done.

Settings take effect on next boot.

REBOOT NOW? [y/N] y
Reboot started...

 

 

以上で設定完了。

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しかし、タッチパネルの範囲が合わない(画面より狭い)らしくメニューから終了処理が出来ません。

まあ、僕の今回の目的は大雑把なCUIソフトを作ることなので縦でも横でも画面がまともに映って大凡の位置が合っていればそれで良しなのでこれ以上は設定を詰めません。

草刈りロボットを作りたいプロジェクト ②草刈りモジュールとCuBaseを繋ぐ

 前回作った草刈り用の回転刃モジュールと、走行用のキャタピラモジュール「CuBase」を繋ぎました。

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こんな感じで、接続するパーツを3Dプリンターで作ってみました。

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草刈りモジュールは完全には固定せず、石等に乗り上げたらモジュール自体が上に上がるようにしました。 

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おかげで回転刃のメンテナンスは容易に行なえます。

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CuBase同士を繋ぐ部品もアルミ柱と3Dプリンターで頑丈に作りました。

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CuBase同士を頑丈に接続したので、当初考えていた草刈りモジュールの歪み対策としての補強は必要無さそうです。

 

見た目スカスカですが、これでひとまずモーター類の物理装置は完成とします。

 

次はモータードライバーを含めたコントロール基板等のハードウェアの作成です。

基板の作成・・・この作業が一番面倒臭いのです・・・ 

 

 

 続)草刈りロボットにステレオカメラ付けたいなと思って実験しました。

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消毒用エタノールの代用品「SPIRITS 70」を試してみた 手指消毒として非常に良い、器具消毒には向いていない

消毒用アルコールの代用としてお酒を蒸留する方法を以前の記事でご紹介していました↓

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このたび、薬局でこのような飲用不可とした元から高濃度のエタノールとして製造されたお酒を発見しましたので試しに購入してみました。 

 

 <Amazonの販売ページ>

 

こちらは、焼酎蔵である「西酒造」というメーカーが出しているお酒です。

西酒造のホームページ>

sakenokadoya.com

 

 

こちらのページの注意書きにも「手指消毒に使用し・・・」と書かれています。

何故、器具の消毒について書かれていないのでしょうか?

 

臭いはアルコールの臭いというよりは、日本酒のようなお酒の臭いです。

乾くと無臭になるので気にはなりませんが、もし他人が後から入ってきたらこっそり飲酒していたのかと勘違いされそうです。

 

手指消毒に使うと普通のエタノール消毒液よりシットリしている感じがあります。

アルコール消毒で傷ついた手にも滲みない感じで手には優しそうです。

 

 

今回、少し簡単な実験をしました。

 

こちらが手指消毒と機具消毒用途に用いられる消毒用エタノールです。

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パッケージには「手指・皮膚、医療機器の消毒に」と記載されています。

アルコール濃度は 76.9~81.4 vol%のものです。

 

対して、今回購入したもののパッケージには「手指消毒に使用することが可能です。」と書かれていますが、機具消毒については触れられていません

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アルコール濃度は70%

 

 

今回はこのような実験器具を作って実験しました。

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この実験器具の複数の小さな穴に1滴ずつアルコールを垂らして揮発性と蒸発後の残留物を確認します。(元々ブログに上げる予定が無かった実験でしたので、少し時間が経過してした写真です)

赤色で囲んだ部分にSPIRITS70、青色で囲んだ部分には消毒用エタノールを入れています。

 

 

時間の経過と共にアルコール分が揮発していきます。

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やはり消毒用エタノールの方が濃度が濃い分早いようです。

しかし、SPRITS70が完全に揮発しているのか非常に解りにくかったのでこのまま丸一日放置しました。

 

完全にアルコール分が揮発したもの↓

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なんと、SPRITS70には残留物があります。

これが手がシットリする正体です。

 

この残留物が何かは解りませんが、器具などに付着したらそのまま残留物として残りますので、もし細菌やバクテリア等の栄養源になるものであれば(糖分など)あまり多用するのは望ましくありませんね。

 

ということで、用途は限られますが手指消毒に限ってはとてもオススメできますので今回はこちらをご紹介させていただきました。

 

草刈りロボットを作りたいプロジェクト ①回転刃とスライド機構を作ってみる

僕が以前から作ってみたかったものの1つに「草刈りロボット」があります。

しかし素人趣味の個人開発ですのでアイデアはあるものの潤沢な資金と材料と時間が無いので廃材と3Dプリンターを利用して出来る範囲から少しずつ計画を進め、備忘録として記録することにしました。

 

※少しずつ作業をする予定ですのでブログのカテゴリーに「草刈りロボット」を追加しました。(もしかしたら途中で頓挫する可能性もあります。)

 

 

まずは草刈り用のモーターですが、これには高耐久性のパワフルなモーターが必要です。しかしパワフルなモーターはどれもこれも高いので破棄プリンターのヘッドを制御していたDCモーターを使う事にしました。

 

ギアが綺麗に取り付けられているため、「もうこのまま利用しちゃえ!」ということで回転刃はギア込みで締め込む仕様にしました。こういう適当な部品を作るのに3Dプリンターは非常に有り難い存在です。

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回転刃を大きくすれば広い面積を刈ることが出来ます。

しかし、モーターがパワフルでも直径が大きくなるとそれだけ負担が増えて止まりやすくなります。

 

そこで、回転刃は小さくして回転刃をスライドさせることにしました。

スライド機構は破棄プリンターから取り出したスライドレールを2つ利用しています(モーターもレールとこんな型で再会するなんて、きっと喜んでいることでしょう)。

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とりあえず完成した回転刃がこちら。

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刃は、安上がりなカッターの刃を折ったヤツ6つを3Dプリンター製のホルダーに挟み込む仕様で作りました。

刃を上から止めている金属は、ハードディスクのプラッタです(ハードディスクもまた昔のように回転出来るのできっと喜んでいるハズです)。

 

実際に回転させて草を刈ってみましたら、これがスンナリ刈れるので調子に乗って動画を撮ったのがコチラ↓


草刈り機モジュールテストで破損

 

はい!壊れましたとも。

 

調子に乗って仮組み状態のまま運用したせいなのか、ネジが外れて刃が飛んでしまいました。

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あーあー。3Dプリンターで作ったホルダーも数カ所破壊されています。

ですが、まあ「実際に草は刈れたので良し!」です。

 

少しの課題を残したままスライド機構の設計に移ります。

 

 

スライドレールとリミットスイッチの設計です。

リミットスイッチはマイクロスイッチが一般的ですが、廃材箱をあさっていると昔のカセットデッキから取り出した接触スイッチを発見しました↓

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これもマイクロスイッチと呼ぶのかは不明ですが使えそうです。

 

このように、スイッチが押し切られてもそれ以上に曲がって壊れない構造のスイッチなので今回の用途にはピッタリです。

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リミットスイッチを左右1つづつ配置させて出来た草刈りモジュールがこちら。

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思ったよりイイ感じにスライドします。

レール2本なのですぐ歪んでしまうかな?と思っていたのですが思ったより丈夫そうです。

 

ちなみにスライド駆動用のステッピングモーターは以前に購入したものですが、ベルトは破棄スキャナーから取り出したものです。(どれだけ廃材使うねん)

 

 

以前CuBaseを使って運搬車を作りましたが、今回は足回りにこのCuBaseを使う事にします。

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並べるとこんな感じ。

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さて、これらをどうやって固定しようかな?といろいろ並び替えてネジ穴を見比べて試行錯誤しています。

 

 

 

制御方法は現時点では全く考えていません。

とりあえずハードを完成させることを目指します。

 

 

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PLAより性能の良いPLA+フィラメントを試してみました  PLAとPLA+の違いを比較

eSUN から出ているPLA+(プラス)フィラメントを試してみました。

 

 

PLA+フィラメントは少し前からあることは知っていましたが、すこし高くて手が出せませんでした。

この度安くなっているものを発見してポチっとしました。

 

届いた製品の箱は今まで使ってきた殆どのフィラメントは段ボールそのものに印字されているタイプのものですが、こちらはフィルムにプリントされた段ボールでした。

これだけでなんだか高級そうです。

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箱を開けると会社の製品のパンフレットが入っていました。

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いろんなフィラメントがあるんですね!

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英文ですが見てるとあれこれ欲しくなっちゃいます。

 

リールは透明なのでフィラメントの残量が確認出来て有難いです

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そして、リールの左右部品が金属のネジで止められています。

これは初めて見ました。使い終わっても何かしら使い道がありそうです(貧乏性)。

 

 

試しに、以前に購入した普通のPLAと比べてみました。

データはこちらのマスクストラップ↓

<マスクストラップ Thingiverse>

Surgical Mask Strap Remix by Suraky - Thingiverse

 

 

比較するNouleiのフィラメント ↓

dreamerdream.hateblo.jp

 

 

さて、どちらがどちらでしょう?

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温度も同じ条件でプリントしてみました。

全く見分けがつきません。

 

しかし、手に持って曲げてみると明らかにPLA+のほうが固さがあります。

 

とはいうものの微々たる違いですので、こんな感じで比較してみました。

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左側が普通のPLA、右側がPLA+です。

左のほうが僅かにたわんでいます。

 

逆に言えば「マスクストラップのような用途であれば普通のPLAの方がよく曲がるので頭にフィットしやすい。」ということも言えます。

 

あと、このPLA+フィラメントはベッドへの食いつきがすごく良いです。

けれど、張り付きすぎずベッドが冷えると素直に剥がれます。

ブログを書くまでに10回以上いろいろな部品のプリントをしていますが、今のところ失敗が全くありません。

 

PLAの弱点を克服したPLA+フィラメント、まさしくその通りの表現だと思います。

満足の☆5です。

 

 

kampa.me